PFC-FD療法のご案内
当院では、令和4年6月よりPFC-FD療法を始めました。
PFC-FD療法とは
血小板の働きを利用した関節治療PFC-FD™療法とは、患者自身の血小板に含まれる成長因子を活用するバイオセラピーで、関節や筋腱の疾患・損傷に対する注射によるアプローチです。PFC-FD™とはPlatelet-Derived Factor Concentrate Freeze Dryの略称であり、日本語にすると「血小板由来成長因子濃縮液を凍結乾燥保存したもの」という意味です。血小板が傷を治す際に放出する”成長因子”の働きを活用し、人体がもともと持っている「治癒力」を高める新しい治療法です。ゴルフのタイガー・ウッズ選手や、野球では大谷翔平選手が怪我の改善に活用したことで話題になった「PRP(多血小板血漿)療法」がありますが、PFC-FD™療法はそのPRP療法を応用した技術になります。現在ではPRP同様に関節症や、関節周囲の靭帯や軟部組織の治療に活用が始まっています。関節の痛みや炎症を沈め、症状の改善を促すPFC-FD™療法は、全国の様々な医療機関で提供されています。
※PRP療法(多血小板血漿療法)とは、患者様ご自身の血液から抽出した「多血小板血漿(PRP)」を、実施部位に注射する再生医療です。
施術内容
- 採血
約50mlの血液を採取します。 - 採血からおよそ3週間後に患部へ注入
来院するタイミングに合わせて凍結乾燥された「PFC-FD™」を生理食塩水で液体に戻します。液体に戻した「PFC-FD™」を患者様の患部へ注射することでPFC-FD™療法は完了となります。
症状の改善
関節内で炎症を起こしているような状況では、PFC-FD™を関節内に注入(注射)することで炎症を抑制、痛みや腫れの緩和が期待できます。その効果には個人差がありますが持続力があり、概ね3ヶ月から半年ほどと見られています。この持続力を活かし、症状が抑えられている間に運動療法をおこない患部周辺の筋肉を鍛えることで関節への負荷を減らすことができるため、QOL(生活の質)の改善へとつながります。また、痛みが軽減することで運動がしやすくなり体重低下に成功すれば、さらに膝関節にかかるストレスが軽減する、という好循環を獲得できる可能性もあります。
メリット
- 安全性が高い
拒否反応や感染症リスク、その他の副作用が少ない治療と言えます。
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施術が簡便
医療機関への原則2回の訪問で完了します。手術や入院といった負担がなく、注射を受けた日に歩いて帰ることも可能です。
デメリット
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自由診療のため治療費は自己負担
公的保険適用ができない「自由診療」という枠組みのなかで行われていますので全額自己負担という取り扱いになります。
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効果にばらつきがある
個人の血小板やそれに含まれる成長因子の働きによって効果が変わるので、あまり働きが強くない方の場合には効果が薄かったり、逆に働きが強い方の場合は思ったよりも効果が出ると言ったことが想定される治療になります。 -
未発見のリスク
ご自身の血液を利用した治療法のため、拒否反応やアレルギーリスクは非常に少ないと考えられ、深刻な有害事象は報告されていません。とはいえ、新しい治療ということもあり臨床データがまだ少なく、今後新たなリスクが発見される可能性がないわけではありません。
お問い合わせ
関節の痛みや炎症などでお困りの方がいらっしゃいましたら、スポーツ・膝関節センター TEL:024-585-2121(代表)までお問い合わせください。
※詳しい内容はホームページ下部のピックアップの「PFC-FD療法」よりご覧ください。