改正労働施策総合推進法に基づくカスタマーハラスメント対策

患者さん等による迷惑行為(ペイシェントハラスメント)を許しません
公立藤田総合病院では、「患者さん中心の医療を行う」という理念のもと、地域の中核病院として、安全で質の高い医療を継続して提供するよう努めています。
そのためには、患者さんやご家族の安全と人権を守ることはもちろん、医療を提供する職員が安心して働き、その尊厳が守られる診療環境を維持することが不可欠です。
当院では、患者さん、ご家族、関係者等による社会通念上許容される範囲を超えた要求や暴言、暴力、威圧的な言動、セクシャルハラスメントその他の迷惑行為をペイシェントハラスメントと捉え、組織として毅然と対応します。
カスタマーハラスメント対策義務化(令和8年10月1日)
令和7年6月に改正された「労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律(労働施策総合推進法)」により、令和8年10月1日から、事業主にはカスタマーハラスメントを防止するために必要な雇用上の措置を講ずることが義務付けられました。
また、厚生労働省の「カスタマーハラスメント防止指針」では、病院等の施設を利用する方も「顧客等」に含まれることが示されています。
当院においても、この法改正及び国の指針を踏まえ、患者さん、ご家族、関係者等による迷惑行為から職員を守り、すべての患者さんに安心して医療を受けていただける環境を維持するため、ペイシェントハラスメントに対して、これまで以上に組織的かつ厳格に対応します。
ペイシェントハラスメントとは
厚生労働省の指針では、職場におけるカスタマーハラスメントについて、次の3つの要素をすべて満たすものとしています。
- 顧客等からの言動であること
- 業務の性質その他の事情に照らして、社会通念上許容される範囲を超えた言動であること
- その言動によって労働者の就業環境が害されること
当院では、患者さん、ご家族、関係者等から職員に対して行われるこのような行為を「ペイシェントハラスメント」として取り扱います。
なお、電話やSNS、インターネット上で行われる言動についても対象となる場合があります。
このような行為はお断りします
当院では、以下のような行為をペイシェントハラスメントまたは診療環境を害する迷惑行為として取り扱います。
暴言・威圧的な言動
大声による罵倒、暴言、脅迫的な発言、にらみつける、立ちはだかるなど、他の患者さんや職員に恐怖や不安を与える行為。
暴力・身体的な攻撃
職員や来院者を叩く、蹴る、押す、物を投げるなどの暴力行為、またはその恐れがある行為。
長時間の拘束・執拗な要求
同じ要求を繰り返す、必要以上に長時間の対応を求める、長時間の電話や明らかに不要な複数回の電話を繰り返すなど、病院業務に支障を与える行為。
社会通念上過剰な要求
謝罪や謝罪文を強要する、必要以上の面会や電話を強要するなど、社会通念上相当な範囲を超えた要求。
セクシュアルハラスメント・つきまとい
職員へのみだらな身体的接触、性的・卑猥な発言、つきまとい、ストーカー行為等。
職員個人への攻撃・誹謗中傷
職員の人格を否定する言動、侮辱、名誉を傷つける発言、SNSやインターネット上での誹謗中傷、プライバシーを侵害する情報の掲載等。
無断での撮影・録音
病院の了承を得ずに、職員、患者さん、院内施設等を撮影・録音する行為。
正当な理由のない立入り・長時間の滞在
診療その他の正当な理由なく院内へ立ち入る行為や、退去の要請に応じず長時間とどまる行為。
医療従事者の指示に従わない行為
院内での飲酒・喫煙・無断離院その他、安全な診療のために必要な職員からの指示に従わない行為。
院内設備への迷惑行為
院内の機器・設備の無断使用、持ち出し、故意による器物破損等。
その他の診療環境を害する行為
宗教への勧誘、政治活動、許可のない営利目的の営業行為その他、適切な医療の提供や病院業務に支障をきたす行為。
ペイシェントハラスメントに厳格に対応します
迷惑行為を確認した場合、当院では、職員及び他の患者さんの安全を確保し、適切な診療環境を維持するため、組織として厳格に対応します。
注意・警告
行為を行った方に対し、口頭または文書による注意・警告を行います。
退去
院内において暴言、暴力その他の迷惑行為があった場合には、行為の中止や院内からの退去を求めます。
これに応じていただけない場合は、警察へ通報し、介入を依頼します。
診療の中止・今後の診療等の制限
悪質な行為が認められる場合や、注意・警告を行っても改善が認められない場合には、状況に応じて診療を中止することがあります。
また、診療内容と直接関係のない要求や迷惑行為を繰り返すこと等により、患者さんと当院との信頼関係が破綻していると判断した場合には、今後の診療・受診を制限し、新たな診療に応じないことがあります。
警察・弁護士等と連携し法的措置の実施
悪質な行為については、警察への通報・相談を行うとともに、必要に応じて弁護士等の第三者へ相談します。
状況によっては、損害賠償請求その他法的措置を含めて厳格に対応します。
厚生労働省の指針においても、事業主にはカスタマーハラスメントへの対処方針を明確にし、発生した場合に迅速かつ適切に対応できる体制を整えることが求められています。
適切なご意見・ご要望を妨げるものではありません
この取り組みは、患者さんやご家族からの適切なご意見・ご要望を妨げるものではありません。
厚生労働省の指針においても、顧客等からの苦情のすべてがカスタマーハラスメントに該当するものではなく、社会通念上許容される範囲で行われる正当な意見・苦情については、カスタマーハラスメントには当たらないことが示されています。
当院では、患者さんやご家族からいただいたご意見・ご要望を真摯に受け止め、医療サービス及び病院運営の改善・向上に努めてまいります。
ご意見・ご要望は、職員に直接お伝えいただくか、院内のご意見箱をご利用ください。
患者さんそれぞれの事情にも配慮します
当院では、言動の一部だけをもって一律にペイシェントハラスメントと判断するものではありません。
患者さんの病状、障害の特性、認知症その他の事情、言動の目的、内容、態様及びその経緯等を踏まえ、個々の状況を総合的に判断します。
そのうえで、患者さんの権利を尊重するとともに、職員及び他の患者さんの安全と尊厳を守り、適切な医療を継続して提供できる環境の確保に努めます。
皆様のご理解とご協力をお願いいたします
医療は、患者さん、ご家族と医療従事者との信頼関係のもとで成り立つものです。
公立藤田総合病院では、すべての患者さんが安心して医療を受けることができ、職員が安心して医療を提供できる環境を守るため、ペイシェントハラスメントの防止に取り組んでまいります。
皆様のご理解とご協力をお願いいたします。
令和 8年10月 1日
公立藤田総合病院
