Vol.5
内科での2カ月

COLUMN

 

Vol.5 内科での2カ月


皆様初めまして。初期研修医1年目の佐藤美佳と申します。

研修が始まってから早くも半年が経ちました。自身の未熟さを感じることも多々ありますが、熱心で温かい先生方やコメディカルの方々に囲まれ、充実した研修生活を送っております。

さて、コラムということで、先月まで2ヶ月間研修させていただいた内科での研修の様子をご紹介したいと思います。

まず、病棟患者さんの朝回診から1日がスタートします。朝回診の前に、カルテを確認して患者さんの夜間の状態をチェックします。

バイタルに変化は無かったか、食事や睡眠、排泄状況に問題は無いかなどを確認し、上級医と情報を共有します。その後に患者さんのもとへ回診に伺い、全身状態を見ながら検査や内服薬、点滴等を適宜調整していきます。初めの頃は、患者さんの顔と名前を一致させるのにも一苦労でしたが、だんだん慣れてくると回診時の顔色を見て大まかに体調が良さそうなのか、具合が悪そうなのかが分かってきます。

9時から外来が始まるので、その前までに追加の検査や処方をオーダーし、その内容を看護師・コメディカルの方々に共有します。

外来では、上級医の指導のもと主に初診外来を担当させていただきました。初診でいらっしゃる患者さんは、健診で血圧や血糖値が要精査となった方や、急な発熱の方など様々です。

まずは研修医が問診、身体診察を行い、指導医に報告します。指導医とともに必要な検査を検討しながら、追加で必要な問診事項や診察は無かったかフィードバックしていただきます。外来診療は時間との勝負でもあるので、患者さんを待たせてしまう時間が長くならないように、適切な診療を効率よく行う訓練にもなります。

また、週に1回、膠原病や呼吸器疾患の患者さんの専門外来に入らせていただきました。この地域の患者さんは皆さん温厚で、ご自身の病気について快く詳細を教えてくださり非常に勉強になりました。

外来診療を終えた後は主に病棟業務を行います。その日の採血結果や画像検査の結果を評価し、現在の治療が適切かどうか判断します。内服薬や点滴の変更が必要な場合は、指導医だけでなく病棟薬剤師の方にも教えていただきながら処方していきます。自分が処方した薬で症状や検査値が改善していく様子を見ると、適切な処方が身につくだけでなく日々の診療への自信に繋がります。

週に一度の内科カンファレンスでは、医師、看護師だけでなくリハビリや栄養科など多職種が集まり情報を共有します。研修医が担当患者さんのプレゼンを行うので、簡潔明瞭で分かりやすいプレゼンの練習にもなります。

以上が大まかな研修の様子です。2ヶ月間の内科研修では、主に肺炎などの呼吸器疾患や尿路感染症、膠原病の入院患者さんを中心に診させていただきましたが、研修医が積極的に治療方針を考え、不明点はすぐに指導医の先生方やコメディカルの方々に確認できる恵まれた環境で学ぶことができ、非常に有意義な研修期間となりました。

まだまだ至らぬ点ばかりですが、残りの研修期間も1人ひとりの患者さんと真摯に向き合い、研鑽を積んで参りたいと思います。

 

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